自然豊かな田舎へ行ったとしても、洗面所やキッチンなどには当たり前のように水道が整備されています。
そのため”井戸”と聞くと戦前のイメージが強いかもしれませんが、上水道用として現在使われている地下水は約20%。意外かもしれませんが、まだまだ多くの地下水が使われているのです。
このように現役で使用されている地下水ですが、1800年代後半から1900年代初頭にかけて問題となったのが、過剰な汲み上げによる全国規模の地盤沈下。地下水を過剰に揚水することで適度に水を含んだ粘土層の部分が収縮し、地盤が年々沈んでいくといった問題が浮き彫りになったのです。
では地盤沈下が起こると何が問題なのかといえば、大きく「直接的被害」と「間接的被害」に分けることができます。
地盤沈下によって住宅などの建物が傾く・水道管などが破損するといったものが直接的被害。そして地盤沈下によって排水機能が悪化することで、少量の雨でも浸水被害が発生するといったものが間接的被害にあたります。
また、地下水を過剰に汲み上げることで起こる被害は地盤沈下だけではありません。
主に海岸地域で地下水を大量に汲み上げると起こるのが、水の塩分濃度が高くなる”地下水の塩水化”。周辺地域の田畑に塩水が流れ込むことで、米や野菜が育たないといった被害が起きてしまうのです。
しかも厄介なことに、地盤地下や塩水化は一度発生すると回復するのに非常に長い期間がかかります。
そのため国や地域では1870年ごろより「地下水採取の目標量」が制定されるように。取り組みが行われると急激に地盤沈下は減ったため、採取量を制限することでの効果は見られた模様です。
しかしながら未だに地盤沈下が止まらず、年々沈みゆくエリアがあるのも事実。近年、温暖化による集中豪雨が増えていますが、地盤がどんどん沈んでゆけば、甚大な浸水被害が起きることにも繋がるのです。
私たちができる対策としては、浸水被害を起こさないためにも、自身が住む街の地盤沈下の状況や地下水の利用状況について調べることがまずひとつ。そして浸水被害が起こってしまった際の対策として、防災用品を準備しておくというのも重要ではないでしょうか。
ピュアハワイアンウォーターは毎日の飲み水としてはもちろん、少し多めに注文してストックすることで、もしもの際には防災水として活用することもできます。台風が相次いで接近する季節となるため、いま一度防災用品のチェックをしてみてましょう。