今年は関東・甲信地方の梅雨入りが早くも5月29日気象庁より発表されました。昨年よりは11日早く平年よりも10日早い観測史上、3番目に早い梅雨入りです。
つい最近、熱中症に注意!とご紹介しておりましたが、まさかこんなに早く梅雨入りするとは・・・
ちなみに九州・四国・中国地方が5月27日の梅雨入り、近畿・東海地方が5月28日の梅雨入りでした。
いずれも平年と比べ、9日から11日早い梅雨入りです。
天気予報などで天気図や週間予報を見た時に、「あれっ! おかしいな」と思ったのではないでしょうか。
梅雨入りといえば、天気図にあるのが梅雨前線です。
ところが、梅雨入りが発表されたにも関わらずその梅雨前線が見あたりません。しかも週間予報も晴れや曇りマーク・・・。そして、少しだけ雨マーク。
梅雨らしくない天気図や週間予報ですが、どういうことなのでしょうか。
今年のように梅雨前線がない状態で梅雨入りを発表することはとても珍しい事象です。
日本の東南方向の位置で発達した高気圧が湿った空気を持ちあげられ、前線がなくても雨を降らせるそうです。それで前線がなくても梅雨入り発表となりました。
このように高気圧が湿った空気を持ち上げる様を相撲に例えて、「雲流型の梅雨入り」というそうです。
「雲竜型」は元横綱の朝青竜や貴乃花に代表される横綱の土俵入りの型の一つで、四股からせりあがりながら左手は胸、又は足の付け根あたりに、右腕はまっすぐ横に伸ばす型のことをいいます。
高気圧を横綱に例えているわけですね。本来は「雲竜型」ですが、「竜」を「流」に変えてそのように呼ばれています。
しかも、このように高気圧の影響で降る雨は強い雨になる傾向が強く、注意が必要になるということでした。
そして、高気圧が持ち上げる湿った空気が移動すると晴れ間が出る為、週間予報も晴れやくもりが多くなるそうです。
「地球温暖化」という言葉が身近なものになり、日本の夏は猛暑や冷夏など年により厳しい夏になることが多くなっているように感じられます。
梅雨入りするこの頃になると今年の夏はどうなるのか? 気になるところです。
5月に梅雨入りと梅雨入りの早かった年は観測史上、過去に5度、1963年、1991年、1993年、2008年、2011年でした。
その年、夏の気候はいずれも猛暑や豪雨、又はゲリラ豪雨、記録的な冷夏など5月に梅雨入りした年の夏は荒れた天候になりました。2011年夏の荒れた気候は記憶に新しく、7月に起こった新潟・福島の豪雨、2011年8月のゲリラ豪雨により都内各地で冠水や浸水の大変な被害が出た年でした。
このような事例から今年の夏も荒れた夏になるのではないかという予測もされています。
高気圧の影響による南からの湿った空気は特に関東地方より南側の、主に太平洋側が影響を受けやすくなります。
大雨には土砂崩れなどの二次災害が発生する場合がありますので十分に注意しましょう。