仕事の合間の眠気覚ましといえば、定番はコーヒーではないでしょうか。
コーヒー以外にも、ペットボトル入りの緑茶にも紅茶にもカフェインは含まれていますが、このカフェインを取り除いたドリンクが今じわじわと人気に。
コンビニに並ぶドリンクにも”カフェインゼロ”の文字が踊るようになりました。
カフェイン抜きのものには
・デカフェ
・カフェインレス
・ノンカフェイン
といった表示がありますが、実はこれらは微妙に異なるもの。
ディカフェは、普通のコーヒーを溶剤に浸すなどしてカフェインを取り除いたもので、カフェインが微量に残っていることがほとんど。カフェインレスは、ルイボスティーなどそもそも素材自体にカフェインを多く含まないもののことで、こちらもディカフェ同様に微量のカフェインを含んでいます。
つまり、本当のカフェインゼロはノンカフェインのみ。ディカフェもカフェインレスもほんのわずかしかカフェインを含まないため身体に害があるわけではないですが、全くカフェインを摂りたくないのであれば、ノンカフェインを選ぶのがおすすめです。
日本でカフェインレスコーヒーやディカフェといった言葉を耳にし始めたのは、シアトル系のセカンドウェーブコーヒーが台頭してきた2000年代初頭。
年々人気が高まり、健康志向の方がオーダーするといったイメージですが、実は現在においてもディカフェ市場は1%未満。
反面、欧米諸国ではわりと早い段階からデカフェが登場し、今から10年以上前でも10%以上の人々がカフェイン抜きを選んでいるようです。
ではなぜ日本でディカフェが流行しないのかといえば、日本人と欧米人の体質に関係があるとのこと。
緑茶が庶民に広まったのは室山時代あたりといわれていますが、この頃から日本人は生活の一部として急須でお茶を煎れるように。一昔前の一般家庭を思い浮かべると、食後や休憩の合間に急須で緑茶を煎れる光景はごく日常的。日本人はカフェインを多く含む緑茶を一日何杯も飲んでいたのです。
現在では急須で緑茶を煎れるよりもペットボトルで緑茶を楽しむ方が主流となっていますが、スタイルが変わったとはいえ年齢を問わず日本人が緑茶好きであることには変わりありません。
そのため昔から緑茶を頻繁に飲んでいる日本人は、欧米人よりもカフェイン耐性が強いと言われています。
ではなぜここに来てカフェインゼロが人気なのかといえば、背景にあるのが健康志向の高まりです。
何となく「カフェイン=身体に悪そう」といったイメージが先行していますが、頭をシャキッとさせたいときや、緊張型の頭痛がするといった際にはぴったりの飲み物。
もちろん寝る前に飲むと不眠の原因になってしまうため、夜はノンカフェインを、日中はカフェインをと使い分けるのがベストではないでしょうか。