警察庁・国土交通省では毎年、海や川へと出かける機会の増えるゴールデンウィークから夏にかけ、水の事故への注意を呼び掛けています。
水の事故は約8割が海と川で起こっており、しかも年間の水難事故率の約5割が5月から8月に起こるとのこと。
楽しいバカンスにするためにも、今一度水の事故を防ぐ基本的な方法を学んでみましょう。
まず出掛ける前に行うことは、「2つの確認」。「天気予報の確認」と「自然の怖さの再確認」が挙げられます。
気象庁のホームページでは天候予想や詳しい雲の流れが掲載されていますので、出掛ける前日と当日には必ずチェック。
それから子供と一緒に海や川へ出かける際には、事前にきちんと水の怖さを伝え、自分自身も怖さを再認識することが大人の務めです。
特に川に出かける際にはこれら2つの確認は必須。
海水浴場ではライフセーバーが常に監視を行っていますし、人も多く海の家などもあるため、急な天候の変化があったとしてもまだ安心できます。
しかし川となるとライフセーバーはおらず、山の天気は変わりやすいもの。
自分を守れる者は自分だという気持ちを、自分にも子供にも持たせることが必要になります。
また滑りやすい石がある点や、急激に水の流れが変わる点も、川での事故が多い要因です。
川上でのゲリラ豪雨などによって急に水かさが増すこともあるため、水が濁り始めたり川上からの漂流物が増えたのであれば、例え雨が降っていなかったとしても、川から離れるようにしましょう。
そして意外と思われるかもしれませんが、中学生以下の子供の水難事故の割合は全水難事故の1割程度。
水の事故は子供が巻き込まれるイメージがありますが、実際には大人の方が事故率が高いのです。
なかでも「自分は大丈夫」という過信や、不注意による事故が多いとのこと。
「飲酒後の水遊び」「禁止場所での遊泳」「その他水場での禁止行為」といったこれら三大不注意によって大人が事故に巻き込まれているため、羽目を外しすぎないことが何より重要なのです。
しかも水の事故は特別な時に起こっているのではなく、6割以上が釣り・水遊びの際に起こっています。
なかでも夏場ごく普通の光景として見られる、川沿いでのキャンプやバーベキュー。
その際にはアルコールを摂取する方たちが増えますが、酩酊状態になって正常な判断ができなくなり、事故に繋がることも多いとのこと。
子供と一緒に水場へと出掛ける際には、大人が目を離さないことが求められますが、飲酒を含むアウトドアの際には、お互いがお互いの目を離さないことが重要に。
そして何より大人なのですから、無茶なことやルール違反を犯さないことが、水の事故を防ぐ一番の方法なのです。