東日本大震災を機に、防災について考える機会も多くなりました。防災・避難グッズとして何を用意しておけばいいのか不安というご家庭も多いのではないでしょうか?
東日本大震災では水道・電気・都市ガスの全てが止まったライフラインの復旧状況を例に、実際にどんなものが必要か、あったら便利な物を2回にわたりご紹介します。
地域により違いはありますが、東日本大震災で震度6強の地震でも建物に被害がなくライフラインが比較的スムーズに復旧した地区では、ライフラインの復旧は電力が一番早く震災から3日程、水道は震災から5日~1週間程、都市ガスは1カ月程で復旧しました。プロバンガスは地震後も使用可能でした。
震災から2日目、地域のスーパーは被災しながらも商品の提供を開始。店内は入れない状態ですので、店内から少しずつ運び出された商品が店先の平台に並べられての販売。折しも雪がちらちらと降る中、2時間、3時間並んでようやく買えるほどの行列できました。震災から4日目には店内の片付いたエリアのみ入れるようになり、人数制限はありましたが店内で買物ができるまでになりました。ホームセンターも販売を開始し、多くの人が買い求めに並びました。
行列で並んでいる間は情報収集の場、住まい以外の地区の復旧状況などもこうして知ることができました。
震災後、一番困ったのは「水」ではないでしょうか?実際に復旧するまではいつ復旧するか分からない、その不安は大きなものです。飲み水や調理用の水は緊急時用に用意しているご家庭は多いでしょう。しかし、トイレの水となると「小」で流しても1回流すのに5リットルもの水が必要です。そこで小学校などがプールの水を開放しトイレ用の水として持ち帰れるようになりました。
このように震災からの数日を振り返ると、一般的な防災グッズの他にも備えがあった方が安心な物、便利なものが考えられます。
「水」を中心に考えると、給水用のタンクの準備は意外と忘れがちです。持ち運ぶことも考えてタンクの大きさを決めましょう。給水場所まで距離があるようであれば簡易キャリーなども用意しておくと楽に運べます。震災時はガソリンが非常に貴重ですので、車の利用を控える場合も多くなります。
その点、ハワイウォーターを非常用として常備しておくと安心です。サーバーは電力供給がなくてもコックをひねるだけで水を出すことができますし、保存期間も未開封で1年と長期間安心して飲むことができます。
「節水」という面ではトイレの水の節水には自宅のトイレに凝固剤を入れた袋をかぶせて使用するタイプ「水のいらない簡易トイレ」が販売されており、いざという時に心強いでしょう。
更に紙皿・紙コップ・割り箸やアルミホイルorラップ類があると食器を洗わずに節水に役立ちます。紙皿にホイルやラップをかけて、その上に料理をのせると紙皿も何度か使用できます。
手や物を洗うときに便利なのがペットボトル用のシャワーキャップです。溜めている水を汚さず、節水にもなります。
次回のコラムでは「電気・ガス」や「暖房」、「明り」などに対しての防災グッズをご紹介します。