月に1回もお酒を飲まない若者は約4割。30代・40代の間でも、ここ10年の間で酒量が減ったと言われているなど、全年齢を通した酒離れが叫ばれています。
しかしながらクラフトビールや年代物のスコッチなど、趣味として嗜むお酒の売上は右肩あがり。酔うために飲むお酒から、嗜好品としてのお酒へとシフトしているのかもしれません。
そんななか欧州産ワインの関税撤廃が決まり、今年中には美味しい輸入ワインが安く楽しめると言われています。
統計によると、日本ではワインは男性よりも女性人気が高いとされていますが、ワインと似た製法で作られるお酒“ミード”が、いま女性の間で密かにブームとなっていることをご存知でしょうか。
世界最古のお酒とも言われる、蜂蜜と水を原料とするミードの起源は約14000年前。野生の熊などにひっくり返された蜂の巣に雨水が溜まり、それが自然発酵してできたものがミードの始まりと言われています。
蜂蜜のコクや風味が楽しめる甘くて飲みやすいお酒のため、ワイン・梅酒・チューハイなど甘めのお酒を好む女性の間で人気となっていますが、鉄・ビタミンC・ビタミンB・葉酸・各種ミネラルなど様々な栄養成分がギュッと詰まっているところも嬉しいポイントのひとつ。
原材料がシンプルでありながらも、ワインのように地域や蜂蜜の種類によって、とろりとした濃厚なものから華やかでスッキリしたものまで様々な味が楽しめるところもミードの面白さなのかもしれません。
ちなみに北欧では風邪のひきはじめに、日本の卵酒のようにハーブやスパイスを漬け込んだトラディショナルなミードを温めて飲むなど、健康飲料としての役割も果たしています。
お酒の味が苦手な方も、シナモンやクローブを入れたホットミードや、ホットミルクにひとさじミードを加えたミルクミードにすれば、身体を温めてくれるナイトドリンクに早変わり。
女性の酒離れも叫ばれている昨今ですが、ミードは酔うためのお酒ではなく“飲む美容液”と言った方が正しいのかもしれません。蜂蜜の旬となるこれからの季節、採れたての蜂蜜で作られた美味しいミードを生活のなかに取り入れてみてはいかがでしょうか。